シドニアの騎士 第九惑星戦役 #03針路

（船員会）ならば これにおいて小林の弾劾を決定する。
♪～

予定どおり私が次期代表を務めよう。

・（落合）異議あり。

（２人）ん？

（船員会）落合のクローンか。
（船員会）いつから そこにいた？

ドン！
（船員会）ぐおっ。

（船員会）貴様 何を。

ドン！

（船員会）ううっ。

。。。山滅

ちょ ちょっと待て。
ドン ドン ドン ドン！

あっ。
♪～

。。。始末。害虫を。
♪～

（落合）終わりました。
（小林）ご苦労だったわね。
♪～

（小林）シドニアの針路を レム恒星系へ向ける。
（落合）承知いたしました。
♪～
♪～

。。。惑星の配置

（小林）大衆合船は 現在レム恒星系へ接近しつつある。
（小林）レム恒星系の第七惑星セブンはシドニアからの植民者たちが降り立った星だ。
　またしても 奇居子は人類の領域を侵犯しつつある。

（どよめき）

（小林）この対話不能な攻撃的な存在から身を守り人類が存続する方法は
　ただ一つ脅威を排除すること。すなわち 奇居子を一体残らずこの世から消し去ることだ。
　我々の作戦はすでに始まっている。シドニアは針路をレム恒星系に向けた。
♪～

（小林）到達目標は惑星ナイン。惑星セブンの軌道から最も死角の位置にある星だ。
　この衛星軌道上にシドニアを突入させ衛星群を 天然の防壁として大衆合船を攻撃する。



軍総司令はこのように述べ準備が整いしだい大衆合船を攻撃すると宣言。
軍は非常事態等級を１０等級に引き上げました。これにより予告なしの緊急加速や。

（ララァ）なんてことなの。
こんなこと 一体いつの間に 決まってしまったの？

（アナウンサー）これに対し議会は。

（纈）議会が停止されたんです。
（纈）今は 艦長が全てを 一人で決めていますよ。
ふぅ～。

（ララァ心の声）≪議会が停止？≫
≪そんなこと船員会が許すはずは≫


（デモ代表）融合個体 反対！
（一同）融合個体 反対！

融合個体 反対！
（一同）融合個体 反対！

（科戸瀬イザナ）ちょっと日が短くなったね。
（谷風長道）うん。

（デモ代表）軍司令部は非常事態宣言を解除しろ！
（一同）解除しろ！

融合個体は奇居子だ！
奇居子をシドニアに入れるな！
（一同）奇居子をシドニアに入れるな！
（デモ代表）１００年前の悲劇を忘れるな！

行こう 長道。

（一同）融合個体 反対！

（デモ代表）融合個体 反対！
（一同）融合個体 反対！
♪～



、、、設備の中に
♪～

。。。
♪～

（佐々木）これが「岐神開発」との技術提携で開発した新素材です。
。。。その性能
♪～

（小林）ふん。随分と頑丈だな。
しかもとても軽量なんですよ。

（岐神）奇居子本体の殻を応用した構造です。
しかし これほど早く開発にこぎ着けるとはさすがは「東亜重工」ですね。

（海蘊）ふふふっ。

ふん！当たり前でしょ。 年季が違うわ。
あんたもぽっと出の若造にしては頑張ってるわよ。

（落合）レム恒星系到達までにこの新素材で一八式を何機改装できますか？
（佐々木）新素材で継衛を新たに１機最優先で造れ／って言ったのはそっちでしょ？
現存の一八式でコックピット周りの装甲補強できるのはせいぜい６０機ってところね。

（丹波）ふん 簡単に言うんじゃねぇよ。

(岐神)ふっ。
♪～



（ユレ）はぁ。
（ユレ・回想）《どうやって これを？落合の補助脳にも記録が 全くないのに》
《ふふっ 記録するほどのことじゃなかったんですよ》
《巷で語られている科学者 落合の物語のような単純な方法でした》
《つまり？》
《人をかたどった胞衣に人間の子をはらませたんです》
《あっ》

（ユレ）はぁ。
≪あれから僅かな期間で彼は宣言どおり融合個体を完成させた≫
≪それで艦長に進言してしまったけど　よかったのかしら≫
♪～

。。。禁忌のこと。
　　　はらませた母体は。星白のクローン胞衣
♪～


（白羽衣つむぎ・通信）あれがレム恒星系ですね。
（通信）すごい！ 見えるの？
（通信）はい。
（通信）植民した人たちは見える？
（通信）さすがにそこまでは。
（通信）レム恒星系の方には大衆合船が少しずつ近づいているみたいだし。無事だといいんだけど。

（岐神・通信）植民者などより問題は大衆合船の方だ。
（通信）ん。
（岐神・通信）今のシドニアの力では何をどうしようが勝てる見込みはないのだからな。
（通信）んん！ でも戦わずにやり過ごすこともできるかもしれないよね？
（岐神・通信）ばかばかしい。それが一般的なシドニア戦闘船員の意見なのか？
　敵が何もしてこないようにと祈りながらこっそり横を通り抜ければいいと？
　あれは 邪悪な意思を持つ敵性生物の巣だ。戦う以外の選択肢などない。
　だから 我々は一日でも早く敵を打ち砕く力を手に入れなければならんのだ。
（通信）俺も奇居子を駆逐したいという気持ちは同じだし今は戦う以外にないと思ってる。
　だけど奇居子にも いろいろいる。対話して平和に解決することだってできるかもしれないよね。
（岐神・通信）そういう迷いは禁物だぞ 谷風。紅天蛾に何度も危険な目に遭わされたのを忘れたのか？
（通信）岐神って なんでそんなに偉そうなんだよ。年だって同ｑじなのに。
（通信）あっ。ねえ イザナさん。
（通信）ん？ 何？
（通信）さっきの猫の画像もう一度見せていただけますか？
（通信）いいよ。 はい。

（通信）わあ～！ふわふわしてすごく柔らかそう。
（通信）今度 連れてきてあげるよ。
（通信）ほんとですか？うれしい！ありがとうございます。
（通信）ふふふっ。 ふふっ。

ピピピピッ（着信音）

（通信）ん？ どうしたの？
（通信）焔の意識が戻った！
（通信）ん？
（通信）ずっと前の戦闘で意識不明になってた仄焔だよ。


（焔）はぁ はぁ。
（煉）大丈夫？まだ 無理しちゃ駄目よ。
（焔）私 どれくらいの間意識がなかったの？
　そうだ 私奇居子と戦ってたんだ。


。。。直前の記憶
《ドォーン！》
《ドォーン ドォーン！》
《はっ？》
（焔）《￥《全員同時じゃなかったの!?》
《ドォーン！》

（焔）あの奇居子はどうなった？
　谷風！あいつのせいで起爆に失敗して。
（煉）焔 落ち着いて。そのことはあとで話そう。
　あっ そうだ 焔。何かしたいこ／ｑとはある？
（焔）う～ん。
　私 光合成がしたい。


谷風（鼻歌）♪ ふふふ～ん ふふふふ～ん
♪ ふ～ふ～ふふ～んふん ふん ふん

おにぎりしか思いつかなかったけどずっと寝てたなら腹が減ってるに決まってる。
ははっ 喜ぶぞ。
♪～

よし。
。。。あけると・ラッキーすけべ
（煉・焔）あっ。

あっ。
♪～
。。。閉めた。

ドカッ！
♪～
・・・？

（焔）んん
くっ！

ううっ！
うっ あぁ。
お おにぎり。


ガン！

ぐはっ！ あぁ。
♪～
・・・エンド



。。。イザナと谷風
（艦内アナウンス）居住塔 高層第３区は天候固定化のため消灯時まで晴れ。以後の詳しい推移は。

（煉）あっ 谷風！

ん？

（煉）はぁ はぁ はぁ。はぁ。 焔が謝りたいって言ってるんだけどちょっといいかな？ 焔！

（焔）あっ。
（焔）くっ！

。。。逃げた。
あっ。

（煉）焔。

（２人）あぁ。
♪～


（纈）≪突然の融合個体の出現と戦闘への介入そして大衆合船との開戦宣言≫
≪このところの艦長の動きは急激だわ≫
♪～
。。。調べる情報
（纈）あっ。
♪～

「奇居子と人間の融合個体」。
「融合個体の戦闘への参加」。
「岐神開発　代表 諮問会へ招集」。
ううん こんな情報じゃなくて。
♪～

。。。検索
（纈）あっ。
≪あのときの胞衣がつむぎの母体？≫
♪～
。。。さらに。そして谷風の名前
♪～／



ん？

あっ 谷風さん イザナさん！

あれ？ 纈 どうしたの？
（纈）融合個体の視察を兼ねて混合掌位訓練の注意事項を伝えてたんです。
へえ～。
司令補として 戦力の確認は重要な責務ですから。
お二人こそ 頻繁に会いに来てるみたいじゃないですか。
うん。明日、つむぎと掌位するから手をつないでおこうと思ってさ。
まだ そんな験担ぎを？
ん？ 何かのおまじないですか？
一度も触れたことがない相手だと掌位が失敗しちゃうんだって。
そうだじゃあ。四人で掌位しようよ。
えっ？
うん。やろう。
はい。
纈も。
（纈）あっ いや。 あの。私操縦士じゃないんですけど。
いいじゃない。ほら。
ふっ。分かりました。 じゃあ。
♪～

ふふふっ。これで大丈夫ですね。
♪～

あっ ふふっ。
うふふっ！
♪～



。。。外に。
（融合個体管制官）融合個体 白羽衣つむぎ本日の演習は衛人隊との混合掌位訓練です。
（融合個体管制官・通信）準備よろしいですか？／

（通信）はい いつでもいけます。

。。。なにか前に
あっ！
♪～


（管制官）本艦 針路正面に高密度のヘイグス粒子反応！
（纈）あっ！
（管制官）奇居子です！

距離は？
（管制官）本艦との距離およそ６０万キロ単位。
第三警戒戦域じゃない。不可視化状態をまた探知できなかったの？
（管制官）映像 出ます。
♪～

（纈）これはレム恒星系へ植民に向かった人たちの船。
　連絡が途絶えていたけどやはり奇居子に。
（管制官）敵奇居子 ガ５５０推内包本体数 ５００個体。本艦へ向け奇居子を射出。
（纈）訓練予定を破棄。これより 奇居子を討伐する。衛人隊 出撃用意。

（岐神・通信）こちら 融合個体 つむぎと操縦者 岐神。
　単機で先行した方が早く迎撃可能です。出撃してよろしいですか？

駄目よ。ちゃんと 衛人と編隊を組んで。

（岐神・通信）あの程度の奇居子つむぎだけでも木っ端みじんにしてご覧に入れますよ。

・（小林）先行出撃を許可する。融合個体単体の能力をもっと見ておきたい。

（岐神・通信）ありがとうございます。

（長道）岐神 つむぎ！俺たちも すぐに行く。
気をつけろよ。
（通信）はい！

（融合個体管制官）融合個体 つむぎ 射出準備よし。
♪～

白羽衣 出ます！
♪～

。。。出撃


（管制官）ガ５５０から射出された奇居子１００体を超えました。
　衛人隊 出撃準備 進行中。奇居子本体貫通弾

（通信）各機 最大装弾数まで装備。

（サマリ）あっ！
（弦打）融合個体が一体で出ただと!?
（サマリ）あれだけの数の奇居子を。いくらなんでも むちゃすぎる。
♪～


（融合個体管制官）融合個体 つむぎ 間もなく目標と接触します。

（管制官）各奇居子の配置が円形に広がっていきます。胞衣 急激に展開！
（管制官）１体１体の胞衣が接合。本体同士がＲ連結しはじめました。
♪～

（纈）何か変よ。
　はっ 罠だわ！つむぎ 止まって！


えっ？
♪～


（纈）なんなの。これは。
（管制官）胞衣で造られた袋状の構造です。奇居子と共につむぎが閉じ込められました。
（融合個体管制官）胞衣にヘイグス通信を妨害されています。つむぎ 通信途絶！
♪～

。。。中。羊水
あぁ。
えっ？
♪～


。。。衛人
（管制官）西四番出撃口 準備完了。 射出！
谷風 出ます！
♪～

。。。射出のようす。

くっ！ ぐぐっ。
♪～

（サマリ）九十六機掌位！
（操縦士たち・通信）了解！
♪～

。。掌位

♪～
（長道）≪間に合ってくれ≫
♪～

。。。その先に。
♪～