妖狐×僕SS 第6話 考えるよりも [TVアニメ]
。。。学校。
。。。実験室。
(白鬼院凜々蝶・心の声)≪心配していた学校生活も2週間が過ぎた≫
(男子)先生!
(凜々蝶)う。
(男子)髏々宮さんがアルコールランプで焼きのりをあぶってま~す。
(凜々蝶)えっ。
。。。教室。
(女子)先生!髏々宮さんが犬を連れてきてます。
(凜々蝶)えっ。
。。。美術
(男子)先生! 髏々宮さんが宙を見てます。
(凜々蝶)えっ。
。。。体育
(女子)先生! 髏々宮さんが逃走しました。
(凜々蝶)えっ!?
♪~
≪僕のことより 彼女が心配だ≫
♪~
(男性教師)ええ~。この数字をここに当てはめるとこの数字が導き出される。
この数字を こちらに入れると。
・ガラガラッ(ドアの音)
うう?
あ?
(男性教師)髏々宮か。何やってた? 早く席に着け。
。。。無口でカルタ。
(男子)なんだ?
(女子)ほら 体育の時間に突然いなくなっちゃって。
(女子)そうそう。マラソン中に急に。
(女子たち)ええ~?
(女子)何を考えてるの?
(ざわめき)
。。。席に座るカルタ。
(白鬼院凜々蝶)ん?
(女子)あの子の気持ちは分かんなくもないけどさ。
(男子)マジかよ? 怖っ。
(卍里)くっ。 おい!てめぇら! 俺の方が不良だぜ!
(男性教師)渡狸 静かにしろ。
。。。うるさいだけの小動物
(カルタ)いただきます。
(男子)って、次は早弁かよ。
(男子)すげぇ。
。。。昼。
キーン コーン カーン(チャイム)
。。。カルタに声をかける卍里。
(卍里)じゃあ 俺 先 行ってっから。
(カルタ)うん。
。。。パンを買う凜々蝶。
(おばさん)はい。
(凜々蝶)ん?
。。。お金がないカルタ。
グゥ~~(おなかの音)
(カルタ)はぁ。
(凜々蝶)ふん お金がないのか?
愚かだな。早弁なんかするからだ。
。。。パンを差し出す凜々蝶
これでも食べるか?僕は少し胃の調子が悪いんでな。
(カルタ)くれるの?
(凜々蝶)調整豆乳も飲むなら付けるが?
(カルタ)あぁ。
。。。ハグするカルタ。
好き。
(凜々蝶)えっ!?
(カルタ)ちよちゃん。最初会ったときから優しい子と思ってた。
(凜々蝶)≪好きって言われた!?≫
う うそつけ! 食べ物をもらったからだろう!
(カルタ)ううん。第六感で分かる。
(凜々蝶)分かるか!
(カルタ)じゃあ。。。 五感?
(凜々蝶)思いついたことを言っているな?
(カルタ)う~ん。じゃあ。
(残夏・回想)《君はもっと他人と関わった方がいい》
≪でもどうやって関わればいいのか僕には分からない≫
キーン コーン カーン
。。。校門で待っている残夏
・(女子)あはははっ おもしろ~い!
・(女子)ねえ。なんで うさ耳なの~?
(凜々蝶)うさ耳?
(残夏)人生の遊び人だからさ。
(女子)意味分かんな~い。
(凜々蝶)あっ。
(残夏)ミステ~リアスな妖精さんだからね~。
あっ。ちよた~ん。朝ぶり~。
(女子)知り合い?
(残夏)うふふっ。 ヒ・ミ・ツな関係。
(女子)ええ~ 怪しい。
(凜々蝶)何をしている。
(残夏)何って?
(残夏)僕はいつでもただ楽しんでいるそれだけさ。
。。。なにかのエンジェル。おかしの。
(女子)おっかし~!
(凜々蝶)そうか。さようなら。
(残夏)あっ。待ってよ。ちよた~ん。待ってよ~。
(女子)おもしろかったね。
(残夏)白いシルク地に繊細なレースをぜいたくにあしらったサイドにリボンの付いた
ちよた~ん。
(凜々蝶)視。
(残夏)レースっていいのは ほんと芸術だよね~。
(凜々蝶)で、なんの用かな!?
(残夏)あっ。渡狸がケンカして保健室にいるらしいんだけど案内してくれない?
(凜々蝶)は 早く言え~!!
。。。蒼白になる父地よ。
。。。保健室。
(残夏)ボロボロじゃないの~。
(渡狸)けっ。
ケンカの傷は 不良の勲章だ。
(凜々蝶)勲章独り占めだな。 それで一体 何があったんだ?
(卍里)ふん!
(残夏)ふぅ~。あのね。ちよたん。
渡狸がいつまで白ブリーフだったかというと実はこないだまで。
(卍里)わあ~! 言う!
(卍里)あいつら カルタのことおかしいって言ったんだ。
(凜々蝶)えっ?
(卍里)確かにあいつはなんも考えてねぇ。でもいいんだ。それでもちゃんと分かってるんだ。
考えるよりも もっと深いとこ きっと本能とかで何が正しいかって。
そう。あいつはジャングルのヒーローターザンみたいなもんだ。
・・・本能だけなんだね。
(残夏)ぎゃはははっ!
(卍里)笑うな!
(残夏)いひひひっ! 痛い 痛い!
。。。入って来る
(カルタ)渡狸。
(残夏)あっ。
(卍里)カルタ。
(残夏)それじゃあ。僕らはおいとましましょうかね~。
(凜々蝶)そうだな。
。。。コンビだけにして。
。。。よっていくカルタ。
(カルタ)大丈夫?
。。。保健室から出てから。
(凜々蝶)仲がいいんだな。
(残夏)二人は幼なじみさ~。
友達以上 恋人未満の二人の世にも美しい物語~!
(凜々蝶)やめないか。人のプライベートを。
(残夏)昔むかしある所に妖怪と交わった者たちがおりました。
その血を受け継いだ家々は不思議と繁栄していました。
中でも特に妖怪の血を濃く受け継いだ先祖返り。それが僕たちです。
僕たちは先祖である妖怪と同じ日 同じ時間に同じ性質を持って生まれ
まれに記憶まで受け継いで不思議と同じような運命を歩むのです。
家々はそんな子供を始祖の再来として一族全体で育てることにしました。
つまり両親の要素なんてほとんど反映されません。ただの母体だね。
(残夏)家族という概念が希薄な僕たちはいつも孤独です。 え~ん。え~ん。
(凜々蝶)今さらな話だ。
(残夏)だからこそ求め合い。身を寄せ合う二人のお話。
人はよくも悪くも他人と関わらずに生きるのは難しいよ。
さあ。ちよたんもレッツ コミュニケーション!。。。。ウサギたち
(凜々蝶)本当におせっかいだな君は
(残夏)どうやって関わればいいのか分からない なんて難しく考えない。
そんなものいつの間にかだよ。
(凜々蝶)なっ。 また視たな!
。。。保険室内。
(カルタ)渡狸。
(卍里)ん。
(カルタ)帰ろ?
。。。一緒に帰る2人。
♪~
。。。晩食、魚をほぐす過保護な御狐神
(御狐神双熾)もうしばらくお待ちくださいね。
(凜々蝶)いや。だからそこまでしてくれなくていいと。
(凜々蝶)ふぅ。
。。。思い出す手紙を書いていたときのこと。
そして、御狐神にも。
♪~
。。。変人。
(□蛉)《我が名は 青鬼院 □蛉。双熾の元主人であり
白鬼院凜々蝶の婚約者だ》
≪御狐神君はあの男に仕えていたと言っていた≫
≪じゃあ。 僕に婚約者がいるということを≫
。。。手紙? 。。。出してない。
♪~
。。。カルタ、今日のお礼、恩返し。
(凜々蝶)あっ。
ろ 髏々宮さん?
(カルタ)これも。これも。これも。
。。。お菓子を凜々蝶に
(凜々蝶)ん?
(カルタ)これも。これも。
(カルタ)おいしいよ。
(凜々蝶)ふん。余計な気遣いだな。
まあ一応ありがとうとは言っておくが。
しかしこれでは虫歯になってしまうかもしれない。
君も気をつけた方が。
。。。それでくれた歯磨き粉
(凜々蝶)って、言ったら持ってきてくれた。
なのに僕は。
(残夏)《どうやって関わればいいのか分からない なんて難しく考えない。
そんなもの いつの間にかだよ》
ふぅ。
。。。横になる凜々蝶。
。。。学校。家庭料室
(女性教師)じゃあ。班ごとに分かれて作業に入ってください。
(カルタ)よろしく お願いします。
(凜々蝶)ふん。君と同じ班とはな。
(凜々蝶)
≪班行動≫
≪クラスメイトに不快な思いをさせないように≫
♪~
。。。食材を食べているカルタ
ろ 髏々宮さん。
≪気をつけつつ、彼女もフォローしないと≫
♪~
ガラムマサラ 15グラム。
コリアンダー 10グラム おっと 0.2グラム多かった。
(カルタ)実験か。
パチン!
(凜々蝶)つ つっこんだ!
(カルタ)料理にマニュアルなんてない。
今日のスパイスは新鮮じゃない。風味が飛んでる。
さまざまな条件を考慮し、臨機応変に。
料理とは見極め、見定めることにある。
(凜々蝶)おおっ!
。。。あざやな料理をこなすカルタ。
♪~
(凜々蝶)め 目の色が違う!
。。。あじみ。凜々蝶に
(カルタ)ん。
(凜々蝶)あっ。おいしい。
(カルタ)料理とは見極め、見定めることにある。
(凜々蝶)おおっ。また言った!
(女子たち)いただきま~す。
。。。山盛りのカルタ。食べる。
(凜々蝶)う。その傷、昨日体育のときに?
(カルタ)猫がいた。
。。。。見受けて。
♪~
(カルタ)助けようと思ってつかんだらバリッとされた。
小さい動物見ると渡狸思い出してほっとけない。
。。。。どこかの幹事長もそんなかんじ?たぬがき
(凜々蝶)あっ。
≪分かりづらいだけで全部にちゃんと理由があるんじゃないか≫
(卍里)《何も考えてなくても、ちゃんと分かってるんだ》
≪なるほど≫
(カルタ)ちよちゃんは。
(凜々蝶)えっ?
(カルタ)御狐神 気になるの?
(凜々蝶)ふん。なぜだ。 僕たちはこの間 会ったばかりだぞ?
君たちとは違。あ。
≪待てよ。そういえば最近のあの不整脈は彼といるとき
および 連絡があったとき等に起こっている≫
。。。そもときのドキドキかん
《ドクン(鼓動)》
《ドクン》
≪もしや これがあの恋≫
。。。なんでか背景が宇宙空間
≪いや。会って間もないのに早すぎないか?≫
≪そうだ。これは思春期特有のやたら異性を意識してしまうという あの≫
≪なら、体の成長に基づいて見られる自然な本能≫
≪むしろ今までなかったのが遅いぐらいだ≫
≪あっ≫
。。。天の河でさとる。雄大だね。
(凜々蝶)そうか!
僕は恩人である彼に発情していたのか!
・・・大声?はずかしい。
(女子たち)ええ~。
。。。下校時間、暗雲。
キーン コーン カーン
ゴロゴロゴロ(雷鳴)
。。。空を見るカルタ
・(男子)バイバ~イ。
(卍里)カルタ 帰ろうぜ。
。。。遅くなった凜々蝶。
・ゴロゴロゴロ
(凜々蝶)あっ。
早く帰った方がよさそうだな。
・ザァーー(雨音)
。。。老化へ凜々蝶。
ピチョン ピチョン(滴の音)
ピチョン ピチョン
ピチョン ピチョン
・ピシャーン!(雷鳴)
(凜々蝶)うっ。
・ピシャン! ピシャン!
。。。閉鎖空間?
(凜々蝶)う。
水!?
。。。天上に水のあやかし。 。。。平家の怨霊?
なんで水が。 はっ!
(濡れ女)シュルルルル
バシーン!
(凜々蝶)ふん!
。。。長刀を手にする凜々蝶。
♪~
(凜々蝶)ふん。やはり濡れ女か。
シュルルルル
。。。濡れ女。長い黒髪と女の頭を持つ人面蛇体の妖怪。。。ばんたんじん?
髪がつねに濡れていることが、濡れ女と呼称されるゆえんである。
ウミヘビも化身というゆえんもあり、水辺に現れては、人を食らうと伝えられるが。
形状も性質も諸説あり、定まったものは無い。
(凜々蝶)う。
・(卍里)待ちな!体張るのは男の仕事だぜ。
女子供は下がって
キャン!
・・・非力な狸。
(凜々蝶)渡狸君!
♪~
(卍里)うっ。うぅ。
。。。駆けつける。
(凜々蝶)大丈夫か?
(卍里)お 俺のシマで勝手はさせねぇ。
。。。シマ? なわばり?
(凜々蝶)無理するな。 下がってろ。
(卍里)無理だと!? なめんな!狸だって 狐に負けねぇぐらい
化かすのは得意なんだぜ!
やあ~~!
。。。分身の術。
。。。軽くあしらわれる。
バシ バシ バシ バシ!
♪~
(凜々蝶)ふっ!
ガキン! ガキン! ガキン!
ザシュ!
ギャア~~~!
ドシン!
(渡狸)やったか!?
(凜々蝶)こんな所にまで現れるとは。
(卍里)誰かに見られてなきゃいいけど。
。。。出てくるカルタ。
(凜々蝶)心配ない。明日の朝までには消えている。
また別の場所に現れるだろうが。
今回は助かったと言ってやらんこともない。
なかなか悪くない術だったぞ。
(卍里)だから触るな!
。。。まだ動いているばんたんじん。
シャ~~!!
バシン! パリーン!
。。。窓からだされる凜々蝶と渡狸。
(女子)何か聞こえなかった?
(女子)えっ?
。。。見てしまう
あっ!
(卍里)うわ~!
。。。落ちてくる2人。
♪~
(カルタ)ちよちゃん。渡狸落ちちゃうよ?
。。。妖怪の体になって。
♪~
(2人)あっ あぁ。
。。。気絶する女生徒。
(卍里たち)うわっ!
。。。落ちる?どうでもいいと。小動物だけに。
♪~
(凜々蝶)うっ。 ごほっ ごほっ。
ろ 髏々宮さん。
あっ。
。。。倒れている狸たち。
(カルタ)渡狸。
(卍里)おう。よく分かったな。
♪~
。。。元に戻るカルタ。
(カルタ)うん。分かるよ。
。。。カルタのおかしの歌のED. キュートなカルタ。
カルタ、渡狸と一緒に。ペットの渡狸。
(カルタ)第六 じゃなくて第五感
も駄目で五臓六腑? で。
(卍里)それ 違くね?
♪~
(女子)聞いた? うわさ。
(女子)聞いた。聞いた。巨大な骸骨と狸とコスプレ少女でしょ?
(男子)髏々宮が骸骨に変身したって。
(男子)えっ?骸骨に食われたんじゃないの?
(女子)髏々宮さんが狸、食べたって聞いたけど。
(女子)ええ~?
(男子)ええ~?
(女子)やっぱりおかしいよね。髏々宮さんって。
。。。気にしないカルタ。
。。。様子見に来た。
(残夏)ん~。大丈夫誰も写メなんかは撮ってないみたい。
(御狐神)よかった。握りつぶさなければいけないところでしたね。
(残夏)いや~ん 怖~い!
ふふっ。若者たちの青春に幸あれってね。
♪~
。。。噂。
(女子)髏々宮さんが?うそ? でも、ありそう。
(女子)髏々宮さんなんでも食べるからね~。
(女子)顔はかわいいのに。
(卍里)カルタは気にしてないんだから、お前が気にしたって疲れんぞ。
それでも腹が立ったら、俺がぶっとばしてやる。
(凜々蝶)逆にぶっとばされないようにな。
(卍里)なっ!バカにすんな!
(カルタ)仲よし。
(卍里)違う!
(凜々蝶)君の目は節穴か?
あっ!
。。。カルタ、凜々蝶の手を握って。引いて帰る。
(カルタ)にぎやかいいね。
(卍里)俺は不良だ。 なれ合わねぇぞ。
(凜々蝶)あれ?
≪いつの間にか一緒にいる≫
(連勝)あのさぁ。
(野ばら)何よ?
(連勝)いやふと思ったんだけど一応男と女なわけじゃない?俺たち。
(野ばら)だから?
(連勝)もう夜も遅いし、こんな所で朝まで一緒にいるなんて普通なら
なんだかドキドキの展開に。
(野ばら)切り刻んではたきにするわよ?
(連勝)ごめんなさい。
次回 「妖狐×僕SS」 「ふたりのよる」。
(野ばら)ついに私の凜々蝶ちゃんが触手責めに~!
(連勝)鼻血出てっぞ。
。。。実験室。
(白鬼院凜々蝶・心の声)≪心配していた学校生活も2週間が過ぎた≫
(男子)先生!
(凜々蝶)う。
(男子)髏々宮さんがアルコールランプで焼きのりをあぶってま~す。
(凜々蝶)えっ。
。。。教室。
(女子)先生!髏々宮さんが犬を連れてきてます。
(凜々蝶)えっ。
。。。美術
(男子)先生! 髏々宮さんが宙を見てます。
(凜々蝶)えっ。
。。。体育
(女子)先生! 髏々宮さんが逃走しました。
(凜々蝶)えっ!?
♪~
≪僕のことより 彼女が心配だ≫
♪~
(男性教師)ええ~。この数字をここに当てはめるとこの数字が導き出される。
この数字を こちらに入れると。
・ガラガラッ(ドアの音)
うう?
あ?
(男性教師)髏々宮か。何やってた? 早く席に着け。
。。。無口でカルタ。
(男子)なんだ?
(女子)ほら 体育の時間に突然いなくなっちゃって。
(女子)そうそう。マラソン中に急に。
(女子たち)ええ~?
(女子)何を考えてるの?
(ざわめき)
。。。席に座るカルタ。
(白鬼院凜々蝶)ん?
(女子)あの子の気持ちは分かんなくもないけどさ。
(男子)マジかよ? 怖っ。
(卍里)くっ。 おい!てめぇら! 俺の方が不良だぜ!
(男性教師)渡狸 静かにしろ。
。。。うるさいだけの小動物
(カルタ)いただきます。
(男子)って、次は早弁かよ。
(男子)すげぇ。
。。。昼。
キーン コーン カーン(チャイム)
。。。カルタに声をかける卍里。
(卍里)じゃあ 俺 先 行ってっから。
(カルタ)うん。
。。。パンを買う凜々蝶。
(おばさん)はい。
(凜々蝶)ん?
。。。お金がないカルタ。
グゥ~~(おなかの音)
(カルタ)はぁ。
(凜々蝶)ふん お金がないのか?
愚かだな。早弁なんかするからだ。
。。。パンを差し出す凜々蝶
これでも食べるか?僕は少し胃の調子が悪いんでな。
(カルタ)くれるの?
(凜々蝶)調整豆乳も飲むなら付けるが?
(カルタ)あぁ。
。。。ハグするカルタ。
好き。
(凜々蝶)えっ!?
(カルタ)ちよちゃん。最初会ったときから優しい子と思ってた。
(凜々蝶)≪好きって言われた!?≫
う うそつけ! 食べ物をもらったからだろう!
(カルタ)ううん。第六感で分かる。
(凜々蝶)分かるか!
(カルタ)じゃあ。。。 五感?
(凜々蝶)思いついたことを言っているな?
(カルタ)う~ん。じゃあ。
(残夏・回想)《君はもっと他人と関わった方がいい》
≪でもどうやって関わればいいのか僕には分からない≫
キーン コーン カーン
。。。校門で待っている残夏
・(女子)あはははっ おもしろ~い!
・(女子)ねえ。なんで うさ耳なの~?
(凜々蝶)うさ耳?
(残夏)人生の遊び人だからさ。
(女子)意味分かんな~い。
(凜々蝶)あっ。
(残夏)ミステ~リアスな妖精さんだからね~。
あっ。ちよた~ん。朝ぶり~。
(女子)知り合い?
(残夏)うふふっ。 ヒ・ミ・ツな関係。
(女子)ええ~ 怪しい。
(凜々蝶)何をしている。
(残夏)何って?
(残夏)僕はいつでもただ楽しんでいるそれだけさ。
。。。なにかのエンジェル。おかしの。
(女子)おっかし~!
(凜々蝶)そうか。さようなら。
(残夏)あっ。待ってよ。ちよた~ん。待ってよ~。
(女子)おもしろかったね。
(残夏)白いシルク地に繊細なレースをぜいたくにあしらったサイドにリボンの付いた
ちよた~ん。
(凜々蝶)視。
(残夏)レースっていいのは ほんと芸術だよね~。
(凜々蝶)で、なんの用かな!?
(残夏)あっ。渡狸がケンカして保健室にいるらしいんだけど案内してくれない?
(凜々蝶)は 早く言え~!!
。。。蒼白になる父地よ。
。。。保健室。
(残夏)ボロボロじゃないの~。
(渡狸)けっ。
ケンカの傷は 不良の勲章だ。
(凜々蝶)勲章独り占めだな。 それで一体 何があったんだ?
(卍里)ふん!
(残夏)ふぅ~。あのね。ちよたん。
渡狸がいつまで白ブリーフだったかというと実はこないだまで。
(卍里)わあ~! 言う!
(卍里)あいつら カルタのことおかしいって言ったんだ。
(凜々蝶)えっ?
(卍里)確かにあいつはなんも考えてねぇ。でもいいんだ。それでもちゃんと分かってるんだ。
考えるよりも もっと深いとこ きっと本能とかで何が正しいかって。
そう。あいつはジャングルのヒーローターザンみたいなもんだ。
・・・本能だけなんだね。
(残夏)ぎゃはははっ!
(卍里)笑うな!
(残夏)いひひひっ! 痛い 痛い!
。。。入って来る
(カルタ)渡狸。
(残夏)あっ。
(卍里)カルタ。
(残夏)それじゃあ。僕らはおいとましましょうかね~。
(凜々蝶)そうだな。
。。。コンビだけにして。
。。。よっていくカルタ。
(カルタ)大丈夫?
。。。保健室から出てから。
(凜々蝶)仲がいいんだな。
(残夏)二人は幼なじみさ~。
友達以上 恋人未満の二人の世にも美しい物語~!
(凜々蝶)やめないか。人のプライベートを。
(残夏)昔むかしある所に妖怪と交わった者たちがおりました。
その血を受け継いだ家々は不思議と繁栄していました。
中でも特に妖怪の血を濃く受け継いだ先祖返り。それが僕たちです。
僕たちは先祖である妖怪と同じ日 同じ時間に同じ性質を持って生まれ
まれに記憶まで受け継いで不思議と同じような運命を歩むのです。
家々はそんな子供を始祖の再来として一族全体で育てることにしました。
つまり両親の要素なんてほとんど反映されません。ただの母体だね。
(残夏)家族という概念が希薄な僕たちはいつも孤独です。 え~ん。え~ん。
(凜々蝶)今さらな話だ。
(残夏)だからこそ求め合い。身を寄せ合う二人のお話。
人はよくも悪くも他人と関わらずに生きるのは難しいよ。
さあ。ちよたんもレッツ コミュニケーション!。。。。ウサギたち
(凜々蝶)本当におせっかいだな君は
(残夏)どうやって関わればいいのか分からない なんて難しく考えない。
そんなものいつの間にかだよ。
(凜々蝶)なっ。 また視たな!
。。。保険室内。
(カルタ)渡狸。
(卍里)ん。
(カルタ)帰ろ?
。。。一緒に帰る2人。
♪~
。。。晩食、魚をほぐす過保護な御狐神
(御狐神双熾)もうしばらくお待ちくださいね。
(凜々蝶)いや。だからそこまでしてくれなくていいと。
(凜々蝶)ふぅ。
。。。思い出す手紙を書いていたときのこと。
そして、御狐神にも。
♪~
。。。変人。
(□蛉)《我が名は 青鬼院 □蛉。双熾の元主人であり
白鬼院凜々蝶の婚約者だ》
≪御狐神君はあの男に仕えていたと言っていた≫
≪じゃあ。 僕に婚約者がいるということを≫
。。。手紙? 。。。出してない。
♪~
。。。カルタ、今日のお礼、恩返し。
(凜々蝶)あっ。
ろ 髏々宮さん?
(カルタ)これも。これも。これも。
。。。お菓子を凜々蝶に
(凜々蝶)ん?
(カルタ)これも。これも。
(カルタ)おいしいよ。
(凜々蝶)ふん。余計な気遣いだな。
まあ一応ありがとうとは言っておくが。
しかしこれでは虫歯になってしまうかもしれない。
君も気をつけた方が。
。。。それでくれた歯磨き粉
(凜々蝶)って、言ったら持ってきてくれた。
なのに僕は。
(残夏)《どうやって関わればいいのか分からない なんて難しく考えない。
そんなもの いつの間にかだよ》
ふぅ。
。。。横になる凜々蝶。
。。。学校。家庭料室
(女性教師)じゃあ。班ごとに分かれて作業に入ってください。
(カルタ)よろしく お願いします。
(凜々蝶)ふん。君と同じ班とはな。
(凜々蝶)
≪班行動≫
≪クラスメイトに不快な思いをさせないように≫
♪~
。。。食材を食べているカルタ
ろ 髏々宮さん。
≪気をつけつつ、彼女もフォローしないと≫
♪~
ガラムマサラ 15グラム。
コリアンダー 10グラム おっと 0.2グラム多かった。
(カルタ)実験か。
パチン!
(凜々蝶)つ つっこんだ!
(カルタ)料理にマニュアルなんてない。
今日のスパイスは新鮮じゃない。風味が飛んでる。
さまざまな条件を考慮し、臨機応変に。
料理とは見極め、見定めることにある。
(凜々蝶)おおっ!
。。。あざやな料理をこなすカルタ。
♪~
(凜々蝶)め 目の色が違う!
。。。あじみ。凜々蝶に
(カルタ)ん。
(凜々蝶)あっ。おいしい。
(カルタ)料理とは見極め、見定めることにある。
(凜々蝶)おおっ。また言った!
(女子たち)いただきま~す。
。。。山盛りのカルタ。食べる。
(凜々蝶)う。その傷、昨日体育のときに?
(カルタ)猫がいた。
。。。。見受けて。
♪~
(カルタ)助けようと思ってつかんだらバリッとされた。
小さい動物見ると渡狸思い出してほっとけない。
。。。。どこかの幹事長もそんなかんじ?たぬがき
(凜々蝶)あっ。
≪分かりづらいだけで全部にちゃんと理由があるんじゃないか≫
(卍里)《何も考えてなくても、ちゃんと分かってるんだ》
≪なるほど≫
(カルタ)ちよちゃんは。
(凜々蝶)えっ?
(カルタ)御狐神 気になるの?
(凜々蝶)ふん。なぜだ。 僕たちはこの間 会ったばかりだぞ?
君たちとは違。あ。
≪待てよ。そういえば最近のあの不整脈は彼といるとき
および 連絡があったとき等に起こっている≫
。。。そもときのドキドキかん
《ドクン(鼓動)》
《ドクン》
≪もしや これがあの恋≫
。。。なんでか背景が宇宙空間
≪いや。会って間もないのに早すぎないか?≫
≪そうだ。これは思春期特有のやたら異性を意識してしまうという あの≫
≪なら、体の成長に基づいて見られる自然な本能≫
≪むしろ今までなかったのが遅いぐらいだ≫
≪あっ≫
。。。天の河でさとる。雄大だね。
(凜々蝶)そうか!
僕は恩人である彼に発情していたのか!
・・・大声?はずかしい。
(女子たち)ええ~。
。。。下校時間、暗雲。
キーン コーン カーン
ゴロゴロゴロ(雷鳴)
。。。空を見るカルタ
・(男子)バイバ~イ。
(卍里)カルタ 帰ろうぜ。
。。。遅くなった凜々蝶。
・ゴロゴロゴロ
(凜々蝶)あっ。
早く帰った方がよさそうだな。
・ザァーー(雨音)
。。。老化へ凜々蝶。
ピチョン ピチョン(滴の音)
ピチョン ピチョン
ピチョン ピチョン
・ピシャーン!(雷鳴)
(凜々蝶)うっ。
・ピシャン! ピシャン!
。。。閉鎖空間?
(凜々蝶)う。
水!?
。。。天上に水のあやかし。 。。。平家の怨霊?
なんで水が。 はっ!
(濡れ女)シュルルルル
バシーン!
(凜々蝶)ふん!
。。。長刀を手にする凜々蝶。
♪~
(凜々蝶)ふん。やはり濡れ女か。
シュルルルル
。。。濡れ女。長い黒髪と女の頭を持つ人面蛇体の妖怪。。。ばんたんじん?
髪がつねに濡れていることが、濡れ女と呼称されるゆえんである。
ウミヘビも化身というゆえんもあり、水辺に現れては、人を食らうと伝えられるが。
形状も性質も諸説あり、定まったものは無い。
(凜々蝶)う。
・(卍里)待ちな!体張るのは男の仕事だぜ。
女子供は下がって
キャン!
・・・非力な狸。
(凜々蝶)渡狸君!
♪~
(卍里)うっ。うぅ。
。。。駆けつける。
(凜々蝶)大丈夫か?
(卍里)お 俺のシマで勝手はさせねぇ。
。。。シマ? なわばり?
(凜々蝶)無理するな。 下がってろ。
(卍里)無理だと!? なめんな!狸だって 狐に負けねぇぐらい
化かすのは得意なんだぜ!
やあ~~!
。。。分身の術。
。。。軽くあしらわれる。
バシ バシ バシ バシ!
♪~
(凜々蝶)ふっ!
ガキン! ガキン! ガキン!
ザシュ!
ギャア~~~!
ドシン!
(渡狸)やったか!?
(凜々蝶)こんな所にまで現れるとは。
(卍里)誰かに見られてなきゃいいけど。
。。。出てくるカルタ。
(凜々蝶)心配ない。明日の朝までには消えている。
また別の場所に現れるだろうが。
今回は助かったと言ってやらんこともない。
なかなか悪くない術だったぞ。
(卍里)だから触るな!
。。。まだ動いているばんたんじん。
シャ~~!!
バシン! パリーン!
。。。窓からだされる凜々蝶と渡狸。
(女子)何か聞こえなかった?
(女子)えっ?
。。。見てしまう
あっ!
(卍里)うわ~!
。。。落ちてくる2人。
♪~
(カルタ)ちよちゃん。渡狸落ちちゃうよ?
。。。妖怪の体になって。
♪~
(2人)あっ あぁ。
。。。気絶する女生徒。
(卍里たち)うわっ!
。。。落ちる?どうでもいいと。小動物だけに。
♪~
(凜々蝶)うっ。 ごほっ ごほっ。
ろ 髏々宮さん。
あっ。
。。。倒れている狸たち。
(カルタ)渡狸。
(卍里)おう。よく分かったな。
♪~
。。。元に戻るカルタ。
(カルタ)うん。分かるよ。
。。。カルタのおかしの歌のED. キュートなカルタ。
カルタ、渡狸と一緒に。ペットの渡狸。
(カルタ)第六 じゃなくて第五感
も駄目で五臓六腑? で。
(卍里)それ 違くね?
♪~
(女子)聞いた? うわさ。
(女子)聞いた。聞いた。巨大な骸骨と狸とコスプレ少女でしょ?
(男子)髏々宮が骸骨に変身したって。
(男子)えっ?骸骨に食われたんじゃないの?
(女子)髏々宮さんが狸、食べたって聞いたけど。
(女子)ええ~?
(男子)ええ~?
(女子)やっぱりおかしいよね。髏々宮さんって。
。。。気にしないカルタ。
。。。様子見に来た。
(残夏)ん~。大丈夫誰も写メなんかは撮ってないみたい。
(御狐神)よかった。握りつぶさなければいけないところでしたね。
(残夏)いや~ん 怖~い!
ふふっ。若者たちの青春に幸あれってね。
♪~
。。。噂。
(女子)髏々宮さんが?うそ? でも、ありそう。
(女子)髏々宮さんなんでも食べるからね~。
(女子)顔はかわいいのに。
(卍里)カルタは気にしてないんだから、お前が気にしたって疲れんぞ。
それでも腹が立ったら、俺がぶっとばしてやる。
(凜々蝶)逆にぶっとばされないようにな。
(卍里)なっ!バカにすんな!
(カルタ)仲よし。
(卍里)違う!
(凜々蝶)君の目は節穴か?
あっ!
。。。カルタ、凜々蝶の手を握って。引いて帰る。
(カルタ)にぎやかいいね。
(卍里)俺は不良だ。 なれ合わねぇぞ。
(凜々蝶)あれ?
≪いつの間にか一緒にいる≫
(連勝)あのさぁ。
(野ばら)何よ?
(連勝)いやふと思ったんだけど一応男と女なわけじゃない?俺たち。
(野ばら)だから?
(連勝)もう夜も遅いし、こんな所で朝まで一緒にいるなんて普通なら
なんだかドキドキの展開に。
(野ばら)切り刻んではたきにするわよ?
(連勝)ごめんなさい。
次回 「妖狐×僕SS」 「ふたりのよる」。
(野ばら)ついに私の凜々蝶ちゃんが触手責めに~!
(連勝)鼻血出てっぞ。
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