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テガミバチ REVERSE #14 「瞬きの日」 [テガミバチ]

(サンダーランド)気分はどうだ シーイング。
(ラグ)平気です。
ゴーシュの隣で眠ってるのが不思議ですけど。
(サンダーランド)それならいいんだ。
心量計… こいつでこころの残量をはかるんだが。
故障なのか。お前のこころがずっと メーターを振り切っていてな。
(ラグ)あの。博士。
(サンダーランド)ん?
(ラグ)アリアさん。どこに配達にいったんですか?
(サンダーランド)ああ。アストルというところに向かっている。
(ラグ)アストル。どこかで聞いたことが…。
(サンダーランド)アストルは以前政府の調査飛行船が墜落した街だ。
(ラグ)飛行船が!?
(サンダーランド)12年前…。

。。。。回想。

(サンダーランド)瞬きの日と呼ばれる出来事があった。
人工太陽が点滅し、暗闇が世界を覆った日調査に飛んだ政府の飛行船が墜落した。
人工太陽に何があったのか。その詳細は今も不明のままだ。



。。。アリア。その場所を。回想するそのときを。
(アリア)忘れられないわ あの光景は。
ここがグッバイ・アムステルダム。深い谷ね。
ヨダカ並みに暗い。
山で人工太陽の光が遮られてるせいだわ。
ユウサリにいてわざわざこの暗闇の谷を選んで越してくるなんて。
よっぽどのわけありね。
調査飛行船のエリートだったはずなのに。


。。。村で。
フランクリン?ああ。顔に傷の。
あの人なら谷のいちばん底の家だよ。
(アリア)底… ですか?
1人で暮らしていてめったに会うこともないんだ。
あの人は少し いや相当おかしいから気をつけな。


。。。底へ。

(アリア)あれだわ!

(アリア)うわ~っ!
。。。ドジッコアリア。滑る。


。。。ロックするアリア。
フランクリンさん! ホーダイ・フランクリンさん!
郵便です 開けてください。 テガミを届けにきました。
(フランクリン)テガミだと?

(フランクリン)何をしにきた。
か。帰れ!

。。。なにかを向けられる。
(ニッチ)アリア!


(フランクリン)帰れ!悪魔の手先め!
もう二度と騙されんぞ!二度と!
(アリア)何を勘違いしてるのか知りませんが…。
(フランクリン)お前らは私から眼を奪い 友人を奪い 人生を奪った。
あの あの あんな恐ろしいものを!
(アリア)恐ろしいもの? 飛行船のこと?
(フランクリン)しらばっくれるな!俺は見たんだぞ!
お前ら政府はすべて知っていて黙っているんだろう!
言えるわけないよな。
あんな恐ろしいものを空に浮かべて!
人から大切なものを奪い続けて!

(ニッチ)アリア。アイツ痛くしてくるぞ。やっつけるか?
(アリア)ニッチ。いいから。
あの瞬きの日に
空で何かを見たんですね?
(フランクリン)く、来るな!
(アリア)フランクリンさん。教えて。
フランクリンさん!
(フランクリン)もう何も  何も奪わせんぞ!
。。。。まともに受けるアリア。
ヌニー!
(ニッチ)アリア!


(アリア)あなただけじゃない。
あの日 私の大切な人も瞬く光を見て
心の一部をなくしました。
好きだった母の記憶を。
あの人の人生はあの日から変わっていった。
無くした心の隙間を埋めるのに必死になるうちに
いつか心のすべてまでも失ってしまった。
政府の発表した飛行船の墜落は人工太陽とは無関係の船体事故。
それをすべて信じているわけではないけれど。
瞬きの日に何があったのか。
私たちには何も知らされていないんです。
だから、何か知っているのなら教えてほしい。

けど これだけは信じてください。
私たちはあなたの敵じゃない。
。。。おろす。フランクリン
大切な あなたへのテガミを届けに来たんです。
ホーダイ・フランクリンさん。
(フランクリン)差出人は?
(アリア)ネギッシという方からです。
あのとき私をかばって死んだ友人の遺族だ。
私は片目を失い
無事だった もう片方も病でほとんど見えなくなった。
読んでもらえると助かるのだが。
代わりにあの飛行船で私が見たものの話をしよう。
すまなかった。
傷の手当てをしないとな。入ってくれ。

(ステーキ)ヌニッ!
(アリア)ステーキよ。シルベットの強さはラグの100倍の強さだがアリアは もっと 強さが強いのかもしれぬ。
ヌニ!
(ニッチ)ラグの500倍くらい。


(フランクリン)飛行船プログレは人工太陽調査の目的で建造され
ユウサリの西 ホールデン・コールフィールドで数百日をかけて建造された。
私のような ユウサリの住人が労働者として大勢働いていたんだ。
私は友人のカマハン・ネギッシとともに元素気体圧係として乗船することになった。
あのときはやりがいのある仕事につけたと有頂天だったが
今思えばあんな恐ろしいものを調査する船に首都の要人を乗せるわけがない。


。。。回想
(フランクリン)使い捨てられるユウサリの人間で構成されていただけだ。
首都からはたった1人バロールと呼ばれる男が総司令として乗船した。

□バロール:出せ。
はっ!

ひけ~っ!
それ。それ。
(ネギッシ)いよいよだな。ホーダイ!
ああ!
おい。ネギッシ。あれ見ろよ!
(フランクリン)子供も乗るんだ。三つ子か?
あれはBEEだろ?BEE?
プログレの3機のプロペラを回すのは精霊琥珀で増幅された彼らのこころだからな。
おかげで楽に目的の場所まで運んでもらえる。

(エレナ)カミュ!
(カミュ)エレナ!
来てくれたのかい。エレナ!ダーウィンも!
(エレナ)もちろんよ。カミュ!おめでとう!
すごいわね。これが空を飛ぶなんて。
(カミュ)ロイドは?
(エレナ)家には いなくて…。
許してあげて。アイツ なんでもない顔してやっぱりつらいのよ。
許すも何も 持病さえなければプログレに乗るのはロイドだったんだし
僕のほうが申し訳ない気持だ。
でも、おかげでセインとジャンとともにいられる!
(エレナ)そうよ!この調査が終わったら兄弟で首都に入れるんでしょ。
3人ともラルゴの分まで頑張ってね!
(セイン)うん!
(ジャン)ありがとう。エレナ・ブラン。
ヴッ!

(サンダーランド)なんだろう?あのシッポの生物。
解剖したい。



(ラグ)博士も飛行船に乗ってたんですか?
(サンダーランド)ああ。私は急病の父に代わって乗り込んだ… らしい。
(ラグ)らしい?
(サンダーランド)聞いたのは病院のベッドの上。
私にはあの日の記憶がないんだ。
この眼と一緒に持っていかれたらしい。
私だけではない。その後の調査で太陽を見ていた者は全員。
こころや体の一部を削り取られていることがわかった。
(ラグ)それ、ゴーシュもです!
その瞬きを丘から見ていたゴーシュも自分のお母さんの記憶をなくしてしまったって。
あの光に… 人工太陽にこころを取られたってことですか?
博士! 人工太陽っていったい?
。。。ラグの異変が。
(サンダーランド)シーイング!
いかん 熱が高すぎる!
(ラグ)博士…。
(サンダーランド)もうよせ!
話は今度だ。
心量計が振り切れた!? なんだ?
(ラグ)おかあ… さん…。



(アリア)調査の目的… その内容はどんなものだったのでしょうか?
(フランクリン)使私には知るよしもないがプログレ建設中気になることがあった。

《どうなってんだ?
 最近 眼が疲れてかなわん。
 ホーダイ。お前もそうか。
 それって 以前より見えないからじゃないか?
 あ? なんだそりゃ!?
 気のせいなら、いいんだが。最近光がな…。
 以前より暗くなっている気がするんだ》

(アリア)人工太陽の光が弱まっていた?まさか…。
(フランクリン)使真偽のほどはわからないが。
時を同じくして調査船の建造が始まったのは確かだ。
そして その日、飛行船プログレは飛び立った。


《前方バルブを開けろ! メモリ 2、500!
 マディウォーターズ 排出!
 前方バルブ 2、500 排出します!
。。。指導する飛行船。見ているラルゴ



《ラルゴ:あれから12年か…》
《シルベット:朝ご飯にもあまり手をつけなくておかしいと思ってたけど
 熱があったなんて。まったく ラグは お兄ちゃんみたいにすぐ無理するから》
(サンダーランド) 早くしろ!グレコとエピフォンだ!
もう5ミリずつ投薬してます!
(サンダーランド)クソッ なぜ効かないんだ!?
心量計は振り切れ続けている。
こころが溢れて止まらない。
このままだとすべて使い果たすぞ!

(シルベット)博士…。
ラ。ラグ!
。。。暴走するラグ
(ラグ)おかあ あ…。
。。。見てしまったシルベット


(ラグ)あ あ ああ あ…。
あ ああ…。
ああ あ あ…。

。。。記憶が
(サンダーランド)これは… シーイングのすべての記憶?
いや。なんだ?
この子のものとは思えない映像に。
開いてないフレームも膨大にある。
これはいったい?




(フランクリン)そして、その空で私が見たもの。
それは…。

。。。。回想。
《なんて眩しさだ。
 弱まってるどころか。まともに見たら眼が潰れるぞ。
 こんなものを首都は どうやって作ったんだ?
 あっ。太陽の下あたりに行けば上から首都がのぞけるかも。
 おい。ネギッシ!

 なんだ? 今、光が消え…。

《おかあさん おかあさん…。
《おかあさん さん さん…。

 な… なんだ これ

(フランクリン)太陽のなか眼のようなものがひとつ開いてわた… 私を見た…
見ていた。
こころをのぞき私の眼を奪った!

《うわ~! 眼が!眼が!
 ホーダイ。どうした?何があった!?
 急降下で元素圧が高くなってる…。
 しっかりするんだ!
 操縦室は何をやってるんだ!
 クソッ!

。。。おちる飛行船。

 なんだ。こりゃ…。
 何なんだよ クソッ!
 ホーダイ 。それフレームの隙間に入るんだ。
 ぬぅ!
。。。落ちる飛行船。



。。。ラグの方は。
(サンダーランド)収まったのか?
(ラグ)僕… 今 夢を見ていた。
とても長い長い夢を。
遠い昔の美しくて懐かしい この世界の風景を。
(サンダーランド)ああ
(ゴーシュ)博士。

。。。眼を覚ますゴーシュ
(シルベット)ああ。
。。。。兄の元へ

(ゴーシュ)シルベット。
大きくなったな。

(サンダーランド)スエード なのか?

(ラグ)ゴーシュ?

(ゴーシュ)ラグ…。
ラグ・シーイングなのですね。
キミに会いたかった。

(ラグ)あ。ああ。




(フランクリン)そのあと しばらく意識を失っていたが
気がついたとき…。
。。。むごいことに
生存者は6名と聞いている。
若い医師と。

(アリア)《サンダーランド博士》

首都から来た バロールという男。
プログレに乗った三つ子もひどい傷を負い
そのなかの1人は生きているのが不思議なほどだった。

《しっかりしろ ジャン!》

私はネギッシのおかげで一命を取りとめたが…。
その私の近くで彼は死んでいた。
あの恐ろしい人工太陽が乗組員を 私の眼を 友人を奪っていったんだ!
いくら叫んでも誰もわかろうとしない。
頭のおかしい男の戯れだ。
だが、違う!あんなもの崇め、祈るような代物じゃないんだ!
あの光は生きている!
人々の大切なものを食らい、世界を照らしている!
光の代償ははかりしれない!
いつかこの世界のすべてを食い尽くすまで
それは続くのだ!
(アリア)そんなバカな…。

(フランクリン)かわいそうにな アンタの大切な人。
(アリア)あ
(フランクリン)そのこころも光の一部となって世界に散らばってしまった。


。。。ラグ、ゴーシュに飛び込む
(ラグ)ゴ ゴーシュ…。
ゴーシュ!




(フランクリン)もう 拾い集めることなどできはしないのだ。



。。。境を喜ぶ3人。ラグとシルベット ゴーシュ。


次回「おかえりなさい」
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