SSブログ

妖狐×僕SS 第3話 ほんとうの契約 [TVアニメ]

(白鬼院凜々蝶・ナレーション)
<我が白鬼院家には人間ならざる者妖怪の血が混じっている>
<そういう家はうちだけではない>
<そして 不思議とどの家も栄えていた>
<だから その血を特に濃く受け継いだ先祖返りの僕は
 一族ぐるみで縁起物を奉るように育てられた>
<両親とすら気安く戯れたことはない>

<だけど一度だけ ぶたれたことがある>

(回想)《パシン!》
<僕が妹のことを羨ましいと言ったとき 先祖返りではない妹のことを父は>
(凜々蝶の父)《お前に分かるか?あの子が お前と比べられ
        どれほど どれほど 惨めな立場でいるか》
(凜々蝶の父)《お前に分かるのか!?》
<父の目からは 紛れもなく妹への情だけが流れていた>
・・・欲しかった情。
♪~
♪~
♪~
♪~


。。。着替えて、学校に行く準備
   部屋を出て。

ガチャ バタン(ドアの音)

(野ばら)凜々蝶ちゃんの制服姿 メニアック!

ふん。今日から学校だからな。おはようございます。

(野ばら)ピカピカの高校1年生だものね。
たくさん友達できるといいわね。
ニーソと太ももの間に指 入れてみてもいい?

よくない。

(野ばら)ん~!

(御狐神双熾)凜々蝶様。
ん?
(御狐神双熾)ここにいらしたのですね。おはようございます。
お おはようございます。
(御狐神双熾)昨夜は丁寧なメールをありがとうございました。
感動いたしました。
♪~

。。。回想。

ふん。あんなものメールを打つ練習のついでだ。
(御狐神双熾)毎日 寝る前に読み返しますね。
なっ!?
かっ。貸せ! うっ。 消してやる!
(御狐神双熾)駄目~。
何が「駄目~」か!
(御狐神双熾)それにもうPCやSDカードにバックアップを取ったうえ
メールお預かりセンターにも預け。プリントアウトしたものをラミネート加工して
金庫にしまってありますから。
そこまでするか!?

(野ばら)そんなことよりドレスは買った?
ドレス?
(野ばら)明日の懇親会の。
ああ。
抜かりはない。実家から持ってきた。

<うちの学校はいわゆるセレブ学校で
 入学式と別に懇親会というパーティーがある>

(御狐神双熾)トップで入学し、新入生代表として挨拶をするとは鼻が高いです。
(野ばら)晴れ姿デジカメで撮影しなくっちゃ。

君たちは 父兄か!


(連勝)懇親会か あったなぁ。そんなの。

(御狐神双熾)お兄様は高校生でいらしたのですね。

(野ばら)ぷぷっ!ねっ。見えないわよね!絶対 ニッカポッカか。

(連勝)う~っす。

(野ばら)取り立て屋よね。

(連勝)奥さ~ん。いるの分かってんだよ。

(野ばら)あ~はははっ!

お兄様は 大人びて見えますね。
(連勝)フォロー ありがとう。






。。。学校。
担任 誰かな?ってか今年も同じクラスだといいね。ねえ~。

う。
(心の声)≪クラスメイトを不快にさせないよう気をつけないと≫


。。。下駄箱。
・(男子)あいつが白鬼院凜々蝶か?
あ。

あんな女が首席で入学とはな。
旧家のご令嬢だからね。きっと家の力で学校に根回ししたんだよ。

ふん。つまり嫉妬か。

(2人)なっ!

こういうのは慣れている。いくらでもどうぞ。それでプライドが慰められるならな。
しかし 僕は忙しいので、君たちだけで楽しんでくれ。

じゃあ。


あっ。 ちっ!



≪もう悪態をついてしまった≫



。。。教室の前。あけようと。
あ。
うっ!
君もこの学校だったのか。
(カルタ)ちよちゃんと 同じクラス。
そうか。しかし君とは住んでるマンションが同じというだけの間柄だ。
あんまりなれなれしく話しかけないで。

キーン コーン カーン(チャイム)

えっ?
(カルタ)行こ。
あっ 待って。
。。。中に入って。





。。。下校時間。
≪思ったより早く終わった≫
≪迎えに来ると言っていたが。ずいぶん時間が余ったな≫
手間をかけさせるのも悪いしな。
♪~


。。。歩きで帰り。


・・・携帯電話。
もしも~し? あっ。うん。
誰 誰~?
あっ。うん。
えっ。そうなの~? ふふっ。それで それで?


あ。
≪そうかこういうときに携帯で≫

」。。。回想。
《昨夜は丁寧なメールをありがとうございました》
《感動いたしました》

う。
♪~



。。。門の外で隠れて。
(野ばら)あら~?
(連勝)ほう~。

何をしている?

(連勝)あっ。おお~。凜々蝶。
(野ばら)あ~ん。凜々蝶ちゃん。それがちょっと入りづらくって。

入りづらい?

。。。あいつが、女と。
♪~

(野ばら)ただならぬ空気よね
っていうか。美人じゃない?
(連勝)っていうか。巨乳じゃない?
お。
・・・キスをする2人。
♪~

。。。キスをする妖孤。
う。ああ。

(野ばら)まあ!
(連勝)おおっ。


。。。気がつく
あ。凜々蝶様。





(野ばら)彼女じゃないんだ。
(御狐神)はい。
以前 告白されて、お断りしたのですが。これで諦めるからとお願いされて。

(連勝)モッテモテ~。 ピュ~ピュ~。
(野ばら)だからって 普通する?

(連勝)するだろ。普通。なんの責任も後腐れもないんだぜ?

(野ばら)あんたの普通って、最低ね。

(連勝)いや。俺はしないよ? 健康な男の子の普通のお話を っていうか。雄だからね。
男っていうのは。

。。。思い出す。
(女中)《凜々蝶様》


部屋に戻る。


(野ばら)あっ。凜々蝶ちゃん?


。。。ついていく御狐神
(御狐神)凜々蝶様。

君は情もなく優しくできるのか?
そんなものむなしいだけだ。
彼女に対して不誠実だとは思わなかったのか?

(御狐神)申し訳  ございません。

それは肯定か?

(御狐神)申し訳ございません。

う。

ポーン(エレベーターの音)

そうか。

(御狐神)凜々蝶様。
。。。一緒に乗る

(御狐神)凜々蝶様がおっしゃるなら、もういたしません。
それが不誠実だと言ってるんだ!
知らなかった。君がそんな不潔な人間だったとは!

(御狐神)ああ。
おっしゃるとおりです。僕は本来あなたにお仕えできるような者ではありません。

あ。

(御狐神)あなたと出会えて、浮かれて、忘れていたようです。

・・・意味不明の映像?えろい。
♪~


(御狐神)僕では凜々蝶様のご期待に沿えないのかもしれません。

ほう。  つまり契約は解消か?

(御狐神)凜々蝶様が望むのでしたら。
♪~

。。。つくエレベータ。

そうか。
♪~

今までご苦労だった。
♪~




・・・後悔する黒猫。
真っ暗な部屋。

≪どうして あんなことを言ってしまったんだ≫
≪僕には関係ないことなのに≫
≪そうだ  彼女と自分が重なったんだ≫
♪~

。。。回想する過去。
≪情もないのに作り笑いを向けられていた自分と≫
♪~

。。。御狐神のこと。
≪彼は僕自身を見てくれて心から親切にしてくれてる≫
≪だけど彼も情がないのにああいうことができる人だった≫
≪それが怖かった≫
≪僕の人間不信を彼にぶつけただけだ≫
♪~



。。。。そのまま朝に。

(野ばら)凜々蝶ちゃん おはよう。
今日は パーティー日和ね。

何か用か?おはようございます。

(野ばら)凜々蝶ちゃん。どうしたの!?
いつもより白くて病弱よ!?
病弱少女 メニアック!
さあさ。用意しましょ。髪も整えてあげる。

なんだ。そんなこと自分でできる。

(野ばら)じゃあ。ブラ着けて。

はあ?

(野ばら)ブラをただ胸に当てるだけのものと思ってない?
着け方しだいで、カップだって変わるんだから!
ブラも正しく着けれない子にドレスが着れるのかしら?

こじつけ甚だしいな。

(野ばら)うっ。うぅ~!
凜々蝶ちゃんのお世話するの楽しみにしてたのに。 うぅ~!
ふん。よっぽど世話好きだな。 まあよろしくお願いしようか。
(野ばら)そうこなくっちゃ!
早っ!




(野ばら・鼻歌)♪ ふん ふふふん

≪そういえば 彼女と二人きりでいるのは初めてだ≫
≪また悪態をついてしまったら≫
≪せっかくわざわざ来てくれたのに≫

そんなに緊張しなくてもいいのよ。
私は ただ 凜々蝶ちゃんと仲よくしたいだけなんだから。

≪優しい人だ≫

(野ばら)あっ。
ん?
(野ばら)耳の穴ちっちゃい。 メニアック  ふふっ。

≪そして変質的だ≫  ・・・変女。

(野ばら)そのクマの原因は御狐神なの?
ふん。なぜだ?
彼など僕にとって取るに足らない存在だ。
(野ばら)じゃあ、私と組まない?
やる気出ないわよ。あんな黒くてでかくて汚い男のお守り。
シュレッダーに巻き込んでやりたくならない?

反ノ塚 逃げろ!

せっかくだが。もともとシークレットサービスを雇う気はなかったんだ。
(野ばら)でも 御狐神とは契約したのね。
早く仲直りできるといいわね。
う。






。。。会場。
♪~(会場内BGM)

(カルタ)ピキ~ン。
。。。取りまくるカルタ。

カルタちゃん、生き生きしてる。


(御狐神)雪小路さん。
(野ばら)あら来てたの。
(御狐神)せめて 凜々蝶様の次のシークレットサービスが決まるまではお守りできないかと思いまして。
凜々蝶様は?
(野ばら)落ち着かないみたい。会場を歩き回ってるわ。あっ。そこ。



(御狐神)あっ。


。。。先生が。
やあ。白鬼院君。代表の挨拶は考えてきたのかね?
ふん。当たり前でしょう。
えっ?
話を頂いたその日に原稿は出来ていますが。何か?
あっ そっ そうか。 じゃあ 頼んだよ。うん。

≪やっぱり僕は 一人でいるべきだ≫
≪あんなに感謝してる人さえ傷つけた≫

。。。御狐神のこと。

≪お礼もまともに言えないくせに≫




・(男子)おい。見ろよ。あれ。緊張してるのか?

(男子)テストだけよくてもねぇ。器が小さすぎるんだよ。
性格が出てるもんね。

≪うん。事実だ≫

(男子)偉そうにしてるのは虚勢なのさ。

≪うん≫

(男子)むなしいなぁ。こんな華やかな席でも一人だぜ。

≪うん≫

性格がひどいからな。あいつにこびてんのはあいつの金とか家柄が目当てなのさ。

う。


。。。御狐神、水をかける。
バシャッ!

なっ。何を。 えっ。

すみません。あまりにも
腹が立ったので。

(男子たち)くっ。
はあ? 訳の分からないことを!
こんなことしてただで済むと思ってんのか!?

(御狐神)土下座でもなんでもしましょう。
ただし、前言を撤回していただけるなら。
凜々蝶様はただ不器用なだけ。
真面目で律儀で 誠実で  そして とても とても 繊細な方。

ああ。


(御狐神)あなた方に凜々蝶様の何が分かっているのですか?

ああ。撤回してやる。そのかわり土下座しろ!
ほら、今すぐ土下座。

その必要はない。
彼は僕のシークレットサービスだ。
責任は僕にある。

(御狐神)凜々蝶様。

あっ!

。。。自分で水を被る凜々蝶様
バシャッ

これで いかがかな?


ピンポンパンポーン
(アナウンス)皆様。これより新入生代表からの挨拶を行います。
 新入生代表は舞台袖にお願いいたします。


(御狐神)凜々蝶様!


≪僕は情が欲しかった≫
≪これほど恵まれた環境にありながらぜいたくなことだと思う≫
≪でも≫


(御狐神)お待ちください。凜々蝶様!
。。。駆け寄る御狐神


(凜々蝶の父)《お前に分かるか!?》

≪それでも お父様僕のためにそんなことを言ってくれる人はいなかったんです≫
≪僕は白鬼院家の先祖返り≫
≪周りにとってはそれだけで十分で≫
≪誰からも分かられないまま、気付かれないまま一人で生きていくんだとそう思っていた≫


(御狐神)お待ちください! そのまま壇上へ立たれるおつもりですか?
そうだ。時間も着替えもない。
(御狐神)僕のせいで。 どうお詫びをすれば。
そうか 君は天然で体裁を繕わないだけなんだな。
御狐神君。

ありがとう。

あ。
・・・かわいいかおで彼女。
♪~

≪いるんだ。僕にも≫
≪分かろうとしてくれる人がいるんだ≫


。。。スピーチをする凜々蝶
(拍手)
♪~



(御狐神)会場の方で着替えを用意してくださるようです。
悪いな。 それと 昨日のことも 。 ご  ごめんなさい。
ああ。

。。。御狐神、自分で頭を被る。
バシャッ

なっ。
何を!そんなことしてなんになる!
(御狐神)はい。なんにもなりません。ただ気が済まなかったので。
君は本当に愚かだな。
今度はこちらから依頼しよう。
僕のシークレットサービスになってくれ。
(御狐神)いいのですか?こんな僕でも。
うん。
(御狐神)今度こそたがえることはできませんよ?
うん。
♪~

。。。指切り
(御狐神)今度こそ 離れませんよ?
うん。
(御狐神)うそついたら 針千本。
望むところだ。

(御狐神)僕が飲みます。
えっ!?
僕を殺さないでくださいね。
・・・
♪~
♪~
♪~
♪~

。。。車。タクシー。
(カルタ・留守番メッセージ)じゃあ 気をつけて。
ピッ(携帯操作音)

(残夏)留守電 カルタちゃん?なんだって?
(卍里)学校始まったって。
(残夏)何してんのさ。君は。
(卍里)いいんだよ。俺は不良。
(残夏)あっ ここで~す!
(卍里)遮るな!

キキーーッ!(ブレーキの音)

。。。降りて。
(残夏)ほかにはなんて?
(卍里)新しい入居者だってよ。
(残夏)へえ~。
(残夏)おもしろい子だといいねぇ。
(卍里)けっ!くだんねっ。




「不整脈。不整脈とは心拍数の乱れのこと」。

(野ばら)ああ~ 凜々蝶ちゃん。読書?
はぁ はぁ 眼鏡の凜々蝶ちゃん文学少女 メニア~ック!
君こそ本を開いているではないか。一体何を って。そっ その布面積の少なさは
なんだ!?
なんでそんな所でそんなポーズ!?
(野ばら)このおなかの感じがメニアックなのよねぇ。

次回 「妖狐×僕SS」「妖館ウォークラリー」。

(野ばら)凜々蝶ちゃん。おねえさんがもっとドキドキさせてあげる!
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アニメ

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0