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Phantom #24  対峙  の感想 [Phantom]

家にて
江連は、外を見ている
そして、机には、ナイフと銃が。
銃に手をやる彼女。
玲二「俺がやる。キャルの剣は俺が引き受ける。」
江連、玲二を見る。
「死ぬつもり」
「そうじゃない。君には逃亡の段取りを整えてもらう必要が
 ある。時間は切迫している。キャルとのことで、無駄な
 時間を使いたくない。
 だから、ここは俺が。」
「前にも一度聞いたけれど」
「う」
「あなたには、彼女が撃てるの?」
「あ。そ、それは。」
一瞬間があく。
江連は銃を待つ
玲二「頼む。少しだけ時間をくれ。」
江連、とった銃を元に戻す。
「わかったわ。でも、今日中に結論を出して。
 もし決断できないのなら、ドライはわたしが撃つ。
 美緒もわたしが救う。」


古い洋館。。。昔の寮
キャルは外を見ている。
美緒は、ロープでつるされている。


学校にて
玲二が1人
。。。江連にキャルを撃たせる訳にはいかない。決着はおれが。
俺が

回想
キャル「玲二。玲二。玲二といたいの。」

あ。

早苗「玲二君」
「あ。なんだ。いきなり」
早苗「ランチをご一緒しないこと。
 あんたは、美緒にとらわれの身なんだから。
 あたし達と食事できるチャンスなんて滅多にないわよ。」
「今日は食事が寂しいの。
 美緒も江連も休みだし。」
玲二「お。ああ、江連が!今朝は俺と一緒に登校して。」
「早退したの。」
早苗「朝から、具合が悪かったんだって。
  あんた、気づかなかったの。」
玲二、走りです。
早苗「あ。ちょっと。美緒とどこまでいっているのか。
  教えてなさいよお。」


玲二は、江連に携帯で連絡をしてみる。
電話は繋がらない。

早苗「見つけたあ。」
「あ」
「逃げてないで、答えなさいよ。美緒とはどのくらい。」
「ちょっと待ってくれ。今は。」
「なにをあわてているのよ。
 そんなに江連のことが心配なわけ?
 シスコンにもほどがあるって。」
「2人とも5時間目はじまちゃうよ。」
早苗「はあ。もおお。」
早苗は、玲二の携帯を取り上げてしまう。
「戻るわよ。」
「あ、おい。」
早苗にからかわれる玲二。電源を切られる。
早苗「授業中は電源を切る。これ、常識!」
携帯を返された玲二。
早苗「さあ。戻った戻ったあ。」
早苗に促されて、教室に戻る玲二。


江連は、電車で移動中
江連は、留守番電話を入れている。
「これを聞く頃、あなたは怒っているかもしれないけど、
 でも、これが最善の手だと思う。
 あなたはキャルと戦うべきじゃない。
 美緒を巻き込んだのはわたし。
 彼女はわたしが命に替えてでも救い出すわ。
 だから、あなたは、先に逃げて。
 わたしも美緒を救った後で、あなたの後を追うわ。
 もし。もし。刻限まであなたの元に現れなかったら、
 そのときは、わたしが死んだものと判断して下さい。」

そのメッセージを屋上で聞いている玲二。
「今日午後12時15分です。」と携帯の留守番サービス
「江連、やめてくれ。
 やめてくれ、江連。」
下校時間に学校を走って出て行く玲二。
。。。もう、誰も失いたくない。誰にも傷ついて欲しくないんだ
   誰にも。

江連は、町中


仮面の女2人がビルの屋上から観察。
「あれが、アイン。
 あたし達のプロトタイプ。
 マスターに連絡を。」


洋館
吊されている美緒
キャル「あんたも結構辛抱強いねえ。」
「ああ」
「もっと泣きわめいたり暴れたりするもんかと思ってたけど。」
銃を整備するキャル
美緒「わたし。動物じゃあ、ありませんから。」
「ふん、あの男にまんまと騙されて、
 それで、あんたはこんな目にあわされているんだよ。
 もっと悔しがってもよさそうなもんじゃん。」
「あなたは、悔しいのですか。」
キャル、美緒を見る。
「玲二さんに。」
「なめた口聞いてくれるじゃない。」
キャルは、美緒の方にいく。
美緒「信じられないんです。どうして、そんなに人を憎んだり
 できるのか。
 悲しい思いをしていたのは、あなただけじゃだけじゃない。
 あの人だってきっと。」
キャルは、美緒に銃を突きつける。
「あんたに何がわかる。」
「わかります。わからないはずありません。
 彼のこと本気で思ったことがあるのなら。」
キャルは、美緒を見て、「ふん」
笑う。
「嘘つきだなあ。あんたあ。
 そうさ。玲二もあんたも嘘つきだ。
 この国の連中はみんなそうなのか?」
キャル、美緒に発砲する。
「あんた、寒さに凍えたことあるかい。」
銃を撃つ。
「一方的に殴られたことは?」
銃を発砲する。
「三日三晩食うものなしに暮らしたことは?」
銃を発砲する。
・・・親にやられたことを語り少女。性格が曲がっている。
「何様のつもりだ。自分を傷つけるものなんて、この世に
 何一つ無いものなんて本気で思っているのか?
 お前1人がみんなから宝物のように大事にされて、
 それが当然だというのか?
 こんなたわけた国で、なに不自由なく暮らしているあんたに
 なにがわかるてんだい。
 わかりゃしないだよ。
 他人の痛みなんて。」
美緒に手を出す。
美緒「や。やめて。」
美緒をつるし上げるキャル。
キャル「あたしはね。余所行きの服なんて、一つしかなかった。
 そいつも燃えて消えてしまった。
 いったいなに食って育っちゃ。こんなすべすべのお肌に
 なるんだい。えー、御姫様。」
銃を頬になでるようにするキャル
「教えてやるよ。本物の絶望って奴を。
 抵抗もできず、なすがままでなにもできなかった無力な自分
 って。あんたの体に刻んでやる。
 心の中に一緒に残る深い傷をね。」
キャル、美緒に手を出す。泣いている美緒。


江連、なにかに気づく「あ!」
玲二「ああ!」


爆破されたアジトでずっと待っていたキャル
「ずっとここで待っていたんだよ。必ず帰ってくるって、
 そう約束したから。あたしはずっと、待ってたんだよ。」
・・・このときに完全に信じられなくなった。勘違いで。


笑うキャルの声。
美緒に手を出した彼女
笑い倒れて、泣き出す。
かたわらに懐中時計
「ああ、玲二」
・・・置き去りにされて、悲しんで憎んでいる少女のまま


ゴドウ組本家
「志賀か?」
「夜分恐れ入るます。」
「どうやら、悪い知らせの様だな。」
「藤枝美緒さんの件です。この志賀がいたらねえばかりに。
 お嬢さんをなんぎに巻き込んでしまいました。」
「ふうん。」
「今自体も、一刻を争う事態です。この志賀がけじめを
 つけるのがすじとは承知しています。
 ですが、その前にまずは美緒さんを救うのが先決。
 今回の一件、ゴドウ一家の郎党を動かして、
 ことを当たりたく。」
「元凶は、例のアメリカ人どもか?」
うなずく志賀
「美緒の命は、まだ無事なのか?」
「はい。確かに。」
「なら、手出し無用だ。志賀。
 ゴドウ組は動かすな。万事はその外人どもにまかしておけ。」
「し、しかし。」
「組が動けばことは日本中に知れ渡る。
 いったいどういう了見で、娘1人にゴドウ組が
 やっきになるのか?
 みんながしりだがただろうなあ。
 おまえのいうのも無用だ。
 けじめをつける理由もねえ。」
「しかし、それでは。」
「ねえんだよ。志賀。
 ゴドウと藤枝の家に縁はなえ。あっちゃいけねんだよ。
 今も昔も。いいなあ。
 美緒が無事なうちはなにがあっても動くな。
 金や脅迫が目当てでない限り、俺たちにできることはねえ。
 おめえの気遣いには感謝してるがなあ。
 志賀。所詮、極道なんてのは、役にたたねえでくの坊だ。
 とりわけ何かを守るとなるとなあ。
 やっぱもはじっきも壊して殺すだけがのうよ。
 守る足しにはなりゃあしねえ。」
「承知しました。」礼をする志賀。「心得て起きます。」
・・・これが極道の道!!


サイス「わたしは、わたしが作りし演目の中で、
 わたしと言う役をずっと演じ続けてきた。
 その演目は、その舞台は。彩りをかえ、ついに終幕を
 迎えようとしている。究極なる兵士の創造。
 その秀作はアイン。実験作は、ツヴァイとドライ。
 それの結果を経て生み出された終幕にふさわしいエンジェル達
 サーフェンシュベスト
 恐怖もなく、慈悲もなく、ただ忠実な猟犬のごとく死を運ぶ
 オートマター。」
サイス、手に油を取り、彼女たちにぬる
「ゴドウ組も。インフェルノも。舞台の大道具に過ぎない。
 ドライに追いつけられたアインとツヴァイ。
 窮鼠よろしくよろしく牙をむくとき、わたしが手がけてた
 作品達の夢の競演が始まる。
 お前達サーフェンシュベストには、その競演に参加してもらう

 しばし待つとしよう。」
携帯をかけるサイス。
「終幕のベルが鳴り響くときまで。」
・・・壊れているよ、このオヤジ。・・・プロフェッサーギル?


携帯が、キャルにかかる。
懐中時計と携帯電話。
キャルはそれを見ているだけ。


江連は、街を歩くいる。


キャルの携帯を見る目。


玲二が、江連を探して、走っている。


キャルは、携帯電話に出ずに。壊してしまう。
キャルは、美緒の鞄から彼女の携帯電話を取り出して、
江連に電話をする。・・・なぜ、わかる。漢字が?


江連に携帯電話が鳴る。美緒からの電話。それを受ける江連
「アインか?」
「ドライね。用件を言って。」
「どこか邪魔の入らない場所を指定しな。終わらせてやるよ。
 なにもかも。」

美緒が気が戻る「あ。う。」

キャル「ああ。そうだよ。あいつは、抜きであたし達だけで」

美緒。。。あたしの携帯、まさか玲二さんと
・・・勘違い??

キャル「OKあそこなら、いいだろう。夜中の3時だね。
 あんた篠倉学園の上にある廃墟知っているかい。」
「女子寮だったところね。」
「ああ、それだ。美緒はそこにいる。
 なんか着るもの用意しとくんだね。」
キャルは携帯を切る。そして、振り返り美緒を見る。
「気がついたようだね。」
足をならして、近づくキャル。
恐れる美緒。逃げようとする。
キャル「忘れちまいな。」
「ああ」
「あたしは、あんたに恨まれまでもない女だ。
 そうじゃなくても、あたしを恨んでゆるさねえいう連中が、
 もう他にごまんといる。
 たぶん長生きすることはないし。
 そのときがくれば、間違いなく地獄に堕ちるさ。
 あばよ。」
「はああ」
キャル、懐中時計をとって、その場を出て行く。


美緒の家
彼女の母が食事の用意
来訪者が。。。
「美緒?
 どこにいってたの?心配して。
 ああ。」
玲二がいる。
「美緒さんのクラスメイトです。共学校を休まれていたので、
 プリントを持ってきたのですが。」
「美緒が学校を?」
「これをええ。」
「じゃあ。失礼します。お大事に。」
母は、紙を見ている。
「ああ、あなた。」
「う」振り返る玲二。
「な」
玲二の目。
なにかを感じる美緒の母
「ううん、なんでもないの。ごめんなさい。」
「失礼します。」
「まさか、あの子。」
・・・その関係のものがわかる女のカン


洋館
着るものをぼろぼろにされて縮こまっている美緒
足音が
美緒「あ」
見ると江連が来た。
「江連」
「アインよ」声がいつもと違う。
「ああ」
「もう、あなたを騙す必要はない。
 だから、わたしの名前は、アインでいいわ。」
美緒を立ち上がる。「騙すって。それって。」
「代わりの服を持ってきたわ。」
「どうして、一体誰が?」
「ドライよ。」
「ドライ。もしかして、キャルのこと。」
「そうも呼ばれていたわね。彼女。」
「あなたたちは一体?」
「ドライから聞いているでしょう。」
「あ、本当にそうなの?」
「あなたも玲二さんも。」
「ええ、殺し屋よ。」
後ずさりする美緒「そんなあ。そんな事って!」
「悪いけど1人で帰ってもらえる。これで警察を呼んでもいい」
携帯電話を一緒に添える。
「じゃあ。」
江連は去ろうとする。
「キャルが出て行きました。全てを終わらせるとかいって。
 たぶん玲二さんを殺す気なんです。」
「知っているわ。」
「知っている?じゃあ、あのときの電話は。
 彼女と戦うんですか?」
江連何も答えない。
「あたしに。あたしに出来ることって。
 なにもないんですか?
 玲二さんのこと好きなんです。」
足を止める江連。
美緒「あの人のことなら、何だって出来ます。
   それでもだめなんですか?
   一緒にいてはいけないんですか?」
江連「あなたの気持ちは本物かもしれない。
   でも、その気持ちだけでは、ドライは倒せない。
   わたしがドライを殺さなければ、ドライは玲二を殺す。
   それを防ぐのは、あなたではなく、わたしの役目。
   どうしても玲二の役に立ちたいのなら、
   もうしばらくここにいて、そうすれば玲二が生き残る
   公算もますわ。」
「ええ、玲二さん。玲二さんが、わたしを(利用している?)」
「いいえ。違うわ。」
「あ」
「あなたを巻き込んだのは、わたし。
 玲二は、演技で泣いたり、笑ったり出来る人じゃない。
 もし、あなたが、彼の笑顔や涙を見たことがあるのなら、
 きっと、それは本物。」
江連、そっと振り替えて、去っていく。
残される美緒。そして、崩れ落ちる。「ああ」
泣き出す。


玲二は、探している。

江連は、洋館を去りながら
「あなたに、江連と呼ばれて以来。
 わたしの命は、あなたを守るためにありました。
 生きてして欲しい。生き続けて欲しい。」


美緒は泣いている。

キャルは、バイクで暴走。

江連「あなたが生き延びてくれるなら、
   それが、わたしの生きた証です。」

・・・三者三様の玲二を求める女性達。
   それを演目とするサイス。
   サイスをつるし上げて、はかせれば、全て終わる。
   でも、彼女たちの玲二への思いは、変えられない。
   夢オチだったらいいのになあ。

   キャル
   「せめて、夢のなかくらいありえない救いがあっても」

   涼宮ハルヒなら、いいように変えてしまいそう。
タグ:Phantom 対峙
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